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コラム

アシュタンガヨガと、15年。

出会い

わたしがアシュタンガヨガをはじめたのは2011年のこと。

当時通っていたスポーツクラブで、妻に誘われてヨガクラスに参加したのがきっかけでした。最初の1年ほどはさまざまなハタヨガのクラスを楽しんでいたのですが、ある日たまたま参加したアシュタンガヨガのクラスで、何かが変わりました。そこで出会ったチエコ先生の指導が、その後の人生を大きく変えることになります。そのすごく通った声で「あなた、アシュタンガヨガやると良いわよ!」とおっしゃった言葉はいまでもよく覚えています。

2013年からはIYC荻窪のモモ先生の早朝マイソールクラスへ参加するようになり、そこから練習と、アジャストを行うアシスタントの日々が積み重なっていきました。

コロナ禍の日々

2020年、コロナ禍がはじまりました。緊急事態宣言を境に、はじめて本格的な自主練習の日々が始まることになりました。

スタジオでの練習ができなくなり、近くのレンタルスペースを借りて、毎日ひとりで練習を続けました。指導はオンラインへ。画面越しに生徒さんと向き合う日々でした。

集団練習の楽しさを知っているだけに、孤独といえば孤独だったかもしれません。でも振り返ると、あの期間も練習の密度は変わらなかった。むしろ、練習そのものと静かに向き合える時間でした。ヨガを楽しむのも、苦しむのも、結局は自分だけ。それが練習の本質なのだと掴んだ時期でもあります。

そんなこんなで、プライマリーシリーズとセカンドシリーズを延々と繰り返していたのは、いまとなっては良い思い出です。

1万時間の先へ

気づけば、スタジオ開業の年に、通算15年目の練習を迎えました。

「1万時間の法則」という言葉があります。何事も1万時間やり込めばその道に通ずる、というものです(マルコム・グラッドウェル著『Outliers』より)。早朝3時間を練習と指導にあてて15年——単純計算で約16,000時間。1万時間をとっくに超えた計算になります。

アシュタンガヨガの世界ではよく、1% theory, 99% practice と言われます。考えるより、動く。理解するより、続ける。このヨガはまさに、その言葉を体で実践するものです。

また、「10年やってようやく初心者ではなくなる」とも言われます。RYT200を修了した、資格を取得した、という話とは別の次元のことです。経験と実力というのは、どの世界でもそういうものなのかもしれません。

長く続けると、「遠くまで来たな」という実感よりも、「まだ行けるな」という感覚が生まれてきます。練習を積むほどに、その先の景色が見えてくる——それがアシュタンガヨガの面白さだと、15年経ったいまも思っています。

2026/4/10

Tomohiko